新生児は免疫機能が低いことから、疾患にかかりやすいのが特徴です。中でも、低体重児や先天性疾患など生まれつきハイリスクな状態の新生児には、特別なケアが必要となります。産婦人科病棟で働くスタッフには助産師として働いている人も多いですが、NICUでは新生児集中ケア認定看護師も重要な資格の1つとして挙げられるでしょう。この資格は、低体重児や先天性疾患といったリスクを抱えた新生児に対し、看護ケアに関する専門的な技術や知識を持っている看護師に与えられる認定資格です。
NICUにいる新生児は、一般病棟やICUに入っている患者とは全く異なる症例を抱えていることが多く、高度な医療スキルが要求されます。また、新生児の体調の変化は非常に早く、急変の際には迅速に対応する必要が出てきます。ときには、医師の指示を待っている時間がないこともあるでしょう。こういった緊急時の新生児集中ケア認定看護師の存在は、たくましくもあるものです。同時に、新生児を看護ケアする際には、新生児の両親、特に母親へのサポートも必要不可欠といえます。そこで、高いコミュニケーション力や精神力が重要です。
新生児集中ケア認定看護師の資格を取るには、通算5年以上看護師としての実務経験が欠かせません。加えて、そのうち3年以上は、NICUでの実務研修が必要です。新生児集中ケア認定看護師は、看護師としてのスキルを上げるだけでなく、周囲からの信頼も厚く、給与面でのアップも期待できる資格の1つなのです。